わたしは40代の独身女性です。これまで約20年、派遣社員としていくつもの企業を渡り歩いてきました。
- 正社員との格差
- 3年契約の満期
- 安定しない収入
同じように派遣として働いている人にとっても、「このままでいいのかな?」と不安になることって、ありますよね。
今回は、わたしが感じた派遣社員としての現実と、そこで得た気づきについてお話したいと思います。
継続の保証がないからこそ、スキルが求められる
有期契約の派遣社員は「契約期間」が定められています。
どれだけ頑張っても、契約が必ず更新されるとは限らず、常に不安と隣り合わせです。
さらに、会社の都合で突然契約終了になるケースも珍しくありません。
だからこそ、派遣社員には即戦力としてのスキルや柔軟性が求められます。
実際にわたしが出会ってきた派遣社員の多くは、仕事ができる方が多く、限られた期間の中で成果を出すために、常に危機感を持ち、責任感を持って仕事に向き合っているのです。
正直、「この人、正社員よりずっとレベルが高い…」と感じる場面も多くありました。
また、有期契約の場合は、原則として3年で契約満了となります。
その後は「派遣先企業の直接雇用に切り替わる」か、「派遣会社との無期雇用に切り替わる」か、「退職する」かといった選択を迫られます。
この先、自分はどのように働いていきたいのか。
派遣という働き方を選ぶなら、少し視野を広げていくつか選択肢を持っておくといいでしょう。
器用貧乏?いいえ、臨機応変に対応できる柔軟さが強みです
派遣社員として働いていると、「いろんな職場を経験しているね」「また仕事変えたの?」と言われることがあります。
中には、それを「落ち着きがない」「継続力がない」といったネガティブな意味で受け取る人もいます。
でもわたしは、むしろそれが自分の強みだと感じています。
業務内容はもちろん、社風や職場の文化が全く異なる環境に、毎回すばやく適応し、成果を出していく。この繰り返しが、わたしの「適応力」や「観察力」を確実に育ててくれました。
決められた期間内で結果を出すには、自分の立ち位置を見極め、求められていることを察し、行動する力が必要です。この力は、どんな職場でも通用する、経験値になっています。
正社員とのギャップ:本当に必要なのは“雇用形態”より“姿勢”かもしれない
時には、「なぜこの人が正社員なの?」と思うような人にも出会ってきました。
仕事を回しているのは派遣なのに、評価も待遇も守られているのは正社員。そう感じることも多々あります。
そして、色んな人を見てきたからこそ、得られた自信もありました。
大事なのは雇用形態ではなく、自分がどんな姿勢で仕事に向き合っているか、なんだと。
今の会社でなくても必ず通用するスキルが身についていると思いながら働いてきました。
安定しない収入、それでも得られた自由と気づき
派遣社員として働く中で、収入の不安定さは常に付きまといます。ボーナスも退職金もなく、いつ契約が終わるか分からない。正直、将来のことを考えると不安になることもありました。
それに加えて、「どうして仕事をしない正社員の方が、待遇がいいのか?」と嫌気が差す瞬間もありました。理不尽さを感じるたびに、「自分は何のために頑張っているんだろう」と落ち込むことも…。
でも、その一方で、会社に縛られずに自分にとって心地よい働き方を選べる自由があったのも事実です。
わたしは長い間、学歴や職歴に自信がなく、「派遣社員しか自分には選べない」と思い込んでいました。
でも、いろんな職場で、いろんな正社員の方と働いていく中で気づいたんです。
「あれ? 自分にもできるかもしれない」
この気づきが、わたしにとって転職を考えるきっかけとなり、正社員になる勇気にもつながりました。実際、派遣社員としての経験は、自分が思っていた以上にスキルとなって身についています。
どんな環境でも即戦力として動ける力、柔軟に対応できる力も、自分の武器になっています。
もし今、「正社員になりたいけど、自信がない」と感じている方がいるのなら、どうか一歩を踏み出してみてください。ハードルを高くしているのは自分自身で、あなたが思っている以上に、すでに多くの経験と力を持っているはずです。
まとめ:派遣でも、派遣だからこそ得られた“働く価値”
派遣という働き方には、不安もありますし、悔しい思いをしたこともあります。
「派遣さんだから」と距離を取られたり、差別的な扱いを受けたこともありました。
でも、その一方で、さまざまな職場や人と出会い、いろんな現場で経験を積んできたからこそ、見えてきた景色もあります。
働き方に、これが正解という答えはありません。
それぞれの立場や状況に合った働き方があっていいと思うんです。
一日でも若いうちに、理想の転職を叶えられることを応援しています。
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